特定のURIパス(またはパスパターン)を指定して、コンテンツを強制的にキャッシュ対象とする、あるいは逆にキャッシュ対象外とするルール設定機能について説明します。
機能概要 #
この機能は、お客様のWebサイトやアプリケーション内の特定のセクションやリソースに対して、意図したキャッシュ動作を強制するためのものです。主な動作として以下の2種類があります。
- 指定パスをキャッシュ対象とする (強制キャッシュ): 特定のURIパスパターンに合致するコンテンツについて、オリジンサーバーの
Cache-Control
ヘッダ等がキャッシュを禁止していても、強制的にDuraSite-Edgeにキャッシュさせます。ルールで特定のキャッシュ期間(TTL)を指定することも可能です。 - 指定パスをキャッシュ対象外とする (キャッシュしない): 特定のURIパスパターンに合致するコンテンツについて、強制的にキャッシュ対象外とします。たとえオリジンサーバーがキャッシュを許可するヘッダを返していても、DuraSite-Edgeではキャッシュされません。
設定方法 #
このキャッシュ対象/非キャッシュ対象の指定は、DuraSite-Edgeの管理画面からお客様自身でルールとして設定できます。
- 管理画面にログインし、「URLベース詳細設定登録」にアクセスします。
- 必要に応じて「設定追加」ボタンなどをクリックし、新しいルール設定欄を追加・表示させます。
- 対象パスの指定:
- パス入力フィールド: キャッシュ動作を制御したいURIパスを、先頭の
/
から始まる形式で入力します(例:/images/
,/admin/users/
,/specific/page.html
)。- 入力フィールド下の説明にある通り、使用可能な文字は英数字および一部の記号 (
- . _ ~ * /
) です。
- 入力フィールド下の説明にある通り、使用可能な文字は英数字および一部の記号 (
- マッチ方法: パスのマッチング方法をラジオボタンで選択します。
パス (前方一致)
: 入力したパスで始まるすべてのURLにルールが適用されます。例えば/images/
を指定すると/images/logo.png
や/images/product/a.jpg
などにマッチします。完全一致
: 入力したパスと完全に一致するURLのみにルールが適用されます。
- パス入力フィールド: キャッシュ動作を制御したいURIパスを、先頭の
- 詳細 (アクションの設定):
- ルールブロックのドロップダウンリストから、実行したいアクションを選択します。
キャッシュ有効化
: このパスを強制的にキャッシュ対象とします。キャッシュ無効化
: このパスを強制的にキャッシュ対象外とします。
- 優先度 (↑↓ボタン): 複数のルールブロックがある場合、このボタンでルールの適用優先順位を調整します。通常、より具体的(狭い範囲)なルールをリストの上位(上に)配置します。
- ルールブロックのドロップダウンリストから、実行したいアクションを選択します。
- すべての設定が完了したら、「保存」ボタンをクリックしてルールを適用します。設定が反映されるまで、少し時間がかかる場合があります。
主なユースケース #
以下に、この機能の具体的な利用シナリオ例を示します。
- 特定の動的コンテンツをキャッシュさせない:
/admin/
: 管理画面全体をキャッシュ対象外にする。/mypage/
: ユーザー固有情報が表示されるマイページをキャッシュさせない。/api/realtime_status
: リアルタイム性が重要なAPI応答をキャッシュさせない。
- 特定の静的コンテンツを確実にキャッシュさせる:
/assets/
: CSSやJavaScriptファイルなどが格納されているディレクトリ全体をキャッシュ対象とする(オリジンサーバーのヘッダ設定に依らず)。
- 特定の条件のコンテンツに対するキャッシュ動作の指定:
/blog/article.php?id=123
: クエリ文字列を含むページだが、内容は静的なのでキャッシュさせたい場合。/download/largefile.zip
: レスポンスにSet-Cookie
ヘッダが付与されるが、ファイル自体はキャッシュさせたい場合。