機能概要 #
DuraSite-Edgeのキャッシュシステムにおける、リクエストされたURIのプロトコル(HTTPまたはHTTPS)を区別してコンテンツを保存・管理する基本的な仕様について説明します。
この仕様により、たとえURIパスが全く同じであっても、HTTPとHTTPSでアクセスされたコンテンツは、それぞれ別個の独立したキャッシュとして扱われます。
プロトコル別キャッシュとは
同じURIパスでも、http://とhttps://でアクセスされたコンテンツを別々のキャッシュオブジェクトとして管理する仕組みです。これにより、プロトコルごとに異なるコンテンツを提供している場合でも、適切なコンテンツが配信されます。
設定方法 #
プロトコル別キャッシュ設定は、DuraSite-Edgeの管理画面からお客様自身でルールとして設定できます。
- 管理画面にログインし、「URLベース詳細設定登録」にアクセスします。
- 対象パスの指定:
- 入力フィールド: キャッシュ動作を制御したいURIパスを入力してください(例: /images/)。
- マッチ方法: 完全一致または前方一致を選択します。
- プロトコル選択:
- HTTP,HTTPSの両方で使用: 両方のプロトコルにルールを適用します(デフォルト)。
- HTTPで使用: HTTPプロトコルのみにルールを適用します。
- HTTPSで使用: HTTPSプロトコルのみにルールを適用します。
- すべての設定が完了したら、「保存」ボタンをクリックします。設定が反映されるまで、少し時間がかかる場合があります。
設定項目 #
プロトコル別キャッシュで設定可能な項目は以下の通りです:
設定項目 | 説明 | 設定例 |
---|---|---|
プロトコル指定 | ルールを適用するプロトコル | HTTP、HTTPS、両方 |
対象パス | プロトコル別制御を適用するURIパス | /secure/ /api/v2/ |
キャッシュ動作 | プロトコルごとのキャッシュ制御 | HTTPS時のみキャッシュ無効化 |
ユースケース #
プロトコル別キャッシュが有効な具体的なシナリオをご紹介します:
プロトコル別コンテンツ配信 #
HTTPとHTTPSで異なるコンテンツを提供している場合、それぞれのプロトコルでアクセスしたユーザーに対して、そのプロトコル用に意図された正しいコンテンツがキャッシュから提供されます。
適用例:セキュリティ機能付きJavaScript、プロトコル別ロゴ画像
混合コンテンツ問題の回避 #
HTTPSページからのリクエストに対してHTTP版のキャッシュが誤って返されることを防ぎ、ブラウザの混合コンテンツ警告を回避します。
適用例:HTTPS移行期間中の安定運用、セキュリティ要件の厳しいサイト
プロトコル限定制御 #
特定のプロトコルに限定したキャッシュ制御により、HTTPSでのみ利用されるAPIに対してHTTPSリクエストのみキャッシュ無効化ルールを適用できます。
適用例:セキュアAPI、HTTPS専用リソース
注意事項 #
プロトコル別キャッシュをご利用いただく際の重要な注意点をご確認ください:
⚠️ 重要な注意点
- キャッシュ容量の考慮:プロトコル別に別々のキャッシュが作成されるため、キャッシュ使用量が増加する可能性があります
- コンテンツの整合性:HTTPとHTTPSで提供するコンテンツが意図的に異なる場合以外は、内容の整合性を確保してください
- 混合コンテンツの根本対策:この機能はキャッシュレベルでの対応です。HTMLソースコード自体の混合コンテンツ修正も必要です
- 設定反映時間:プロトコル別ルール変更後、反映まで数分程度かかる場合があります
👉 関連ページ
プロトコル別設定については、「URLベース詳細設定」も併せてご確認ください。