DuraSite-Edge Online Manual

2.1. キャッシュ再検証


機能概要 #

キャッシュのTTLが切れた際、DuraSite-EdgeはオリジンサーバーにIf-Modified-Sinceヘッダを使用してコンテンツの変更確認を行います。

オリジンサーバーの応答に基づいて、キャッシュの更新または再利用を判断し、効率的なコンテンツ配信を実現します。

If-Modified-Sinceヘッダとは

HTTPの条件付きリクエストヘッダの一つで、指定した日時以降にコンテンツが更新されているかを確認します。
効率的なキャッシュ検証を可能にする重要な仕組みです。

応答パターン別の詳細動作 #

オリジンサーバーからの応答に基づいて、DuraSite-Edgeは以下の動作を実行します:

コンテンツ更新時の動作(200 OK) #

オリジンサーバーの応答 #

If-Modified-Sinceヘッダで指定された日時以降にコンテンツが変更されている場合の応答内容:

項目内容説明
ステータスコード200 OKコンテンツが更新されたことを示す
レスポンスボディ更新されたコンテンツ本体新しいコンテンツ全体が送信される
ヘッダ新しいLast-Modified更新日時が新しく設定される

DuraSite-Edgeの処理 #

  1. 200 OKと新しいコンテンツを受信し、オリジンサーバー上でコンテンツが更新されたと判断
  2. 新しいコンテンツでDuraSite-Edge上のキャッシュを上書き更新し、新しいTTLを適用
  3. クライアントに対して更新された新しいコンテンツを応答

メリット

クライアントには常にオリジンサーバー上の最新のコンテンツが提供されることが保証されます。

コンテンツ未更新時の動作(304 Not Modified) #

オリジンサーバーの応答 #

If-Modified-Sinceヘッダで指定された日時以降にコンテンツが変更されていない場合の応答内容:

項目内容説明
ステータスコード304 Not Modifiedコンテンツが未更新であることを示す
レスポンスボディなし(空)コンテンツ本体は含まれない
ヘッダ必要最小限Cache-Controlなどの制御情報のみ

DuraSite-Edgeの処理 #

  1. 304 Not Modifiedを受信し、オリジンサーバー上でコンテンツに変更がなかったと判断
  2. 手元にあるStaleキャッシュを有効なものとして扱い、TTLをリセット(または延長)して既存キャッシュを再利用
  3. クライアントに対して更新されたTTLを持つキャッシュからコンテンツを応答

メリット

オリジンサーバーからコンテンツ本体を再ダウンロードする必要がないため、オリジンサーバーの負荷とネットワーク帯域を大幅に削減でき、クライアントへの応答も高速になります。

動作フロー図 #

再検証プロセスの全体的な流れを以下の図で確認できます:

実装上のポイント #

効率的な再検証を実現するための重要なポイントをご紹介します:

Last-Modifiedヘッダの重要性 #

オリジンサーバーは適切なLast-Modifiedヘッダを返すことで、効率的な再検証が可能になります。

帯域使用量の最適化 #

304応答により、不要なコンテンツ転送を避け、ネットワーク帯域の効率的な利用が実現されます。

キャッシュ効率の向上 #

既存キャッシュの再利用により、ストレージ効率とコンテンツ配信速度の両方が向上します。

👉 関連ページ

TTL設定とキャッシュ管理については、「キャッシュ有効期限設定」および「TTL切れ時の動作」も併せてご確認ください。