DuraSite-Edge Online Manual

1.hostsファイル設定方法

機能概要 #

hostsファイル設定は、通常のDNS(Domain Name System)による名前解決の仕組みを経由せず、お使いの特定のコンピュータ上でのみ、特定のドメイン名(FQDN: Fully Qualified Domain Name)がどのIPアドレスに対応するかを強制的に関連付けるための方法です。

DuraSite-Edgeの導入プロセスにおいて、公開されているDNS設定(通常はCNAMEレコード)を本サービス用に変更する前に、このhostsファイルを利用することで、ご自身のPCからだけ、本番環境で使用するドメイン名(例: www.mysite.jp)へのアクセスを、DuraSite-Edgeが提供する検証用のIPアドレスに一時的に向けることができます。

これにより、実際のDNS切り替えを実施する前に、DuraSite-Edgeサービスを経由した場合のWebサイトの表示や各種機能(キャッシュ、リダイレクト、セキュリティ設定など)の動作に問題がないかを、安全に事前にテスト・確認することが可能になります。

重要: このhostsファイルの設定変更は、編集を行ったPCにのみ影響し、他の一般ユーザーのアクセスには一切影響しません。また、テスト完了後は、必ず元の状態に戻す作業が必要です。

設定方法(ローカルPCでの手順) #

hostsファイルの編集は、動作確認を行いたいご自身のPC上で行います。ファイルの編集には管理者権限が必要です。

  1. hostsファイルを開く:
    • テキストエディタ(例: メモ帳)を「管理者として実行」し、hostsファイルを開きます。
    • 一般的なファイルの場所:
      • Windows: C:\Windows\System32\drivers\etc\hosts
      • macOS / Linux: /etc/hosts
  2. 設定情報の追記:
    • ファイルの一番下の行に、新しい行として以下を追加します。
    • 書式: [弊社指定のIPアドレス] [半角スペース] [動作確認するFQDN]
    • 入力例(www.mysite.jp で確認する場合): XXX.XXX.XXX.XXX www.mysite.jp
      (注意: XXX.XXX.XXX.XXX の部分には、DuraSite-Edgeサービスより別途ご連絡する検証用のIPアドレスを正確に入力してください。)
  3. ファイルを上書き保存: 編集内容を保存します。
  4. 動作確認: Webブラウザを起動し、アドレスバーに設定したFQDN(例: https://www.mysite.jp/)を入力してアクセスし、サイトが正しく表示されるか、機能が動作するかを確認します。(必要に応じてブラウザキャッシュのクリアやPCのDNSキャッシュクリアを行ってください。)
  5. 設定を元に戻す(必須):
    • 動作確認が完了したら、必ず手順2で追記した行をhostsファイルから削除し、再度ファイルを上書き保存してください。 これを忘れると、そのPCからは通常のDNS設定でサイトにアクセスできなくなります。

主なユースケース #

  • DNS切り替え前の最終確認:
    • 本番ドメインのDNS設定(CNAMEレコードなど)を本サービスに変更する直前に、hostsファイルを使ってサービス経由での表示・動作に問題がないかを最終チェックする。
  • サービス設定の事前検証:
    • 本サービス側で設定した各種機能(キャッシュルール、リダイレクト、WAF設定など)が、実際にサイトに適用された場合に意図通り動作するかを、hostsファイル経由でアクセスして確認する。
  • オリジンサーバーとの疎通確認:
    • 本サービスがオリジンサーバーから正しくコンテンツを取得できているか(ファイアウォール設定なども含め)を、DNS切り替え前に確認する。
  • 開発者によるローカルテスト:
    • 開発者が自身のローカルマシンで、本番ドメイン名を使って本サービス(またはステージング環境のサービスIP)経由での動作をテストする。