機能概要 #
キャッシュ削除(キャッシュパージ)機能は、本サービスのキャッシュサーバーに保存されているコンテンツ(キャッシュオブジェクト)を、そのTTL(有効期間)が切れる前であっても、ユーザーの操作によって意図的に削除(無効化)する機能です。
この機能では、サイト全体のキャッシュを一括で削除するのではなく、特定のURLを指定することで、そのURLに対応するキャッシュのみを選択的かつ即座に削除(部分削除)できます。これにより、オリジンサーバーでコンテンツを更新した後、キャッシュされている古い情報を速やかにクリアし、最新の情報をエンドユーザーに届けられるようになります。
設定方法 #
キャッシュの削除は、DuraSite-Edgeの管理画面からお客様自身でルールとして設定できます。
- 管理画面にログインし、「予約登録」にアクセスします。
- 実行タイミングを選択します
実行タイミングの選択肢 #
- 即時実行: すぐにキャッシュ削除を実行したい場合
「時間指定」で「指定時間にパージ(一回)」を選択し、現在時刻よりも前の時間または「今すぐ」を指定 - 予約実行: 特定の日時や曜日にキャッシュ削除を実行したい場合
「予約種別」で「指定時間にパージ(一回)」または「指定[時間, 曜日, 日]にパージ(毎[日, 週, 月]繰り返し)」を選択し、実行したい日時や曜日を指定
- 削除対象URLを指定します
URL指定方法 #
- URL直接入力: 「パージURL」のテキストエリアに、キャッシュを削除したいコンテンツのURLを改行区切りで複数入力
- ワイルドカード指定: パターン指定にはワイルドカード (
*
) を使用可能
例:/news/*
は/news/
で始まる全てのキャッシュを対象
※ワイルドカードはパターン末尾にのみ指定可能 - プリセット利用(任意): 事前に登録しておいたURLリストを選択して一括でパージ対象に指定
- 削除(または予約)を実行します
指定した実行タイミング、対象URLを確認し、「予約」ボタンをクリックしてキャッシュ削除リクエストを送信(または予約) - 実行と反映にかかる時間
リクエストは即時にシステムに受け付けられ、通常 20秒から40秒程度 で全キャッシュサーバーに反映されます
注意事項 #
⚠️ 重要な注意点
- URLの正確性:削除対象として指定するURLは、キャッシュされているコンテンツのURLと完全に一致している必要があります。ワイルドカードを使用する場合も、意図しないキャッシュまで削除しないように注意が必要です。
- キャッシュヒット率への影響:キャッシュの削除を頻繁に行うと、キャッシュが効かずにオリジンサーバーへのリクエストが増加し、キャッシュヒット率の低下やオリジンサーバーの負荷増大につながる可能性があります。キャッシュ削除は、コンテンツ更新時など、必要な場合に計画的に利用することが推奨されます。
ユースケース #
本機能が特に有効な場面は以下の通りです。
TTL満了前のコンテンツ非表示・差し替え #
オリジンサーバー上で特定のページやファイルを削除・非公開にしたものの、DuraSite-Edge上のキャッシュTTLがまだ残っているために、古いコンテンツが表示され続けてしまう状況。該当URLのキャッシュを削除することで、即座に非表示にできます。
適用例:不適切な画像やバグを含むJSファイルの即時差し替え
厳格な時間管理下でのコンテンツ更新 #
特定の日時に公開する必要があるプレスリリースや、開始時刻が決まっているオンラインセールの情報ページなど。事前にオリジンサーバーのコンテンツを更新しておき、指定された公開時刻になった直後に該当ページのキャッシュを削除(または削除予約)することで、タイミング良く最新情報を表示させることができます。
適用例:セール開始直後のページ切り替え
コンテンツアップロード失敗・修正後の反映 #
Webサイトの更新作業中に、誤った内容のHTMLファイルや画像をアップロードしてしまい、それがキャッシュされてしまった場合。オリジンサーバーで正しいファイルに修正・再アップロードした後、該当URLのキャッシュを削除することで、正しいコンテンツを即座に反映させることができます。
適用例:誤アップロード時の即時修正反映