DuraSite-Edge Online Manual

1. キャッシュ判定ルール


機能概要 #

DuraSite-Edgeでは、コンテンツの安全性とパフォーマンスを両立するため、適切なキャッシュ対象・対象外の判定を自動的に行います。

基本方針として、原則すべてのコンテンツをキャッシュ対象候補としながら、個人情報や動的コンテンツなど、キャッシュすべきでないコンテンツを適切に除外します。

キャッシュ判定とは

DuraSite-Edgeがコンテンツをキャッシュするかどうかを、HTTPヘッダ、ステータスコード、リクエスト方法などの複数の条件に基づいて自動的に判定する仕組みです。

キャッシュ対象 #

以下の条件を満たすコンテンツは、自動的にキャッシュ対象となります:

項目キャッシュ対象の条件具体例
HTTPメソッドGET または HEAD リクエスト通常のWebページアクセス
ステータスコード200 OK、206 Partial Content、301 Moved Permanently正常なレスポンス、恒久リダイレクト
ファイル形式画像、CSS、JavaScript、HTML など(制限なし)jpg、css、js、html、pdf など
認証Basic認証・Digest認証による保護がされていない一般公開されているコンテンツ

キャッシュ対象外 #

安全性とコンテンツの鮮度を保つため、以下の条件に該当するコンテンツは自動的にキャッシュ対象外となります:

HTTPヘッダによる制御 #

Cache-Controlヘッダ効果用途例
private特定ユーザー向けコンテンツログイン後のページ、個人情報
no-cacheキャッシュ前に再検証が必要動的コンテンツ、更新頻度の高いデータ
no-store一切キャッシュしない機密情報、一時的なデータ
max-age=0即座に期限切れ扱いリアルタイム性が重要なコンテンツ

その他の除外条件 #

  • Set-Cookieヘッダ: ユーザー固有のセッション情報を含む可能性
  • Basic/Digest認証: 認証が必要なリソース
  • POST/PUT/DELETE: リソースの状態を変更する可能性のあるリクエスト
  • エラーステータス: 302、404、503などの一時的・エラーレスポンス

カスタマイズ方法 #

デフォルトの動作は基本的なものですが、お客様の要件に応じてカスタマイズが可能です:

DuraSite-Edge側での設定 #

  • 管理画面での設定: URLベース詳細設定でキャッシュルールをカスタマイズ
  • 弊社での個別対応: 複雑な要件については弊社エンジニアが対応
  • 例外的なキャッシュ: 通常対象外のコンテンツを強制的にキャッシュ

オリジンサーバー側での制御 #

  • Cache-Controlヘッダ: 適切なキャッシュ指示をレスポンスに追加
  • Expiresヘッダ: コンテンツの有効期限を明示的に指定
  • Pragmaヘッダ: 旧来のキャッシュ制御(後方互換性)

ユースケース #

キャッシュ対象・対象外判定機能が有効な具体的なシナリオをご紹介します:

個人情報保護の実現 #

ユーザー固有の情報が表示されるページ(マイページ)や、フォーム送信結果が、自動的にキャッシュされないため、情報漏洩リスクを低減します。

適用例:ログイン後のダッシュボード、個人設定ページ

静的コンテンツの高速配信 #

画像、CSS、JavaScriptなどの静的ファイルは自動的にキャッシュされ、Webサイト全体の表示速度が向上します。

適用例:画像ファイル、スタイルシート、JavaScriptライブラリ

オリジンサーバー負荷軽減 #

適切なキャッシュルールの設定により、オリジンサーバーへのリクエスト数を大幅削減し、サーバーリソースを効率活用できます。

適用例:高トラフィックサイトでのサーバー負荷分散

注意事項 #

キャッシュ対象・対象外判定をご利用いただく際の重要な注意点をご確認ください:

⚠️ 重要な注意点

  • 個人情報の取り扱い:ユーザー固有の情報を含むページは必ず適切なCache-Controlヘッダを設定してください
  • 動的コンテンツの管理:頻繁に更新されるコンテンツは適切なキャッシュ期間を設定してください
  • 認証の考慮:認証が必要なコンテンツは自動的にキャッシュ対象外となりますが、設計時に確認してください
  • カスタムルール:特殊な要件がある場合は、事前に担当営業またはサポートにご相談ください

👉 関連ページ

キャッシュ設定については、「キャッシュ対象、非キャッシュ対象指定」および「キャッシュ有効期限設定」も併せてご確認ください。