DuraSite-Edge Online Manual

4. 高度なキャッシュルール


機能概要 #

標準的なキャッシュ設定機能では対応できない、お客様固有の高度な要件に応じたキャッシュ制御を実現するために、弊社が特別に作成・適用するルールについて説明します。

これらの「専用ルール」により、キャッシュの仕方やキャッシュキーの決定方法など、複雑なカスタマイズが可能になります。

専用ルールとは

管理画面での標準設定では実現できない、高度で複雑なキャッシュ制御要件に対応するため、弊社エンジニアが個別に設計・実装するカスタムルールです。リクエストヘッダ、Cookie、クエリパラメータなどを考慮した柔軟なキャッシュ制御が可能です。

設定方法 #

専用ルールの設定は、DuraSite-Edgeの管理画面からお客様自身で設定することはできません。

  1. 担当営業またはサポート窓口にご相談ください。
  2. 要件確認:
    • 実現したい動作: 具体的なキャッシュ制御要件をお聞かせください。
    • 技術検討: 弊社にて実現可否と影響を検討いたします。
  3. すべての検討が完了したら、弊社エンジニアが専用ルールを設定・適用いたします。設定が反映されるまで、少し時間がかかる場合があります。

設定可能な制御 #

専用ルールで実現可能な高度なキャッシュ制御は以下の通りです:

制御項目説明具体例
リクエストヘッダ特定ヘッダ値をキャッシュキーに含めるX-Device-Typeによるデバイス別キャッシュ
Cookie値Cookie値に基づくキャッシュ出し分けA/Bテスト用Cookie、ログイン状態
クエリパラメータ複雑なパラメータ処理特定組み合わせ時のキャッシュキー除外
動的TTLレスポンスヘッダに応じたTTL変更カスタムヘッダ値による期間調整

ユースケース #

専用ルールが必要となる具体的なシナリオをご紹介します:

デバイス別コンテンツ配信 #

リクエストヘッダの一部をキャッシュキーに含めることで、デバイスタイプや地域情報に基づいた最適化されたコンテンツを配信できます。

適用例:X-Device-Typeヘッダによるモバイル/デスクトップ別キャッシュ

A/Bテスト対応 #

特定のCookie値によるキャッシュの出し分けにより、A/Bテストやパーソナライゼーション機能と連携したキャッシュ制御が可能です。

適用例:実験グループ用Cookie、ログイン状態を示すCookie

外部システム連携 #

特殊な認証情報や外部システムの情報を考慮したキャッシュ動作により、既存システムとの高度な連携が実現できます。

適用例:カスタム認証ヘッダ、外部API連携、レガシーシステム対応

注意事項 #

専用ルールをご利用いただく際の重要な注意点をご確認ください:

⚠️ 重要な注意点

  • 事前相談必須:専用ルールは複雑で影響範囲が広いため、必ず事前に弊社までご相談ください
  • 実現可否の検討:技術的制約により、すべての要件が実現できるとは限りません
  • パフォーマンス影響:複雑なルールはキャッシュ効率に影響する場合があります
  • 設定・適用時間:専用ルールの実装・適用には、通常より長い時間がかかる場合があります

👉 関連ページ

専用ルールについては、「キャッシュ判定ルール」および「キャッシュ対象、非キャッシュ対象指定」も併せてご確認ください。