概要 #
DuraSite-Edgeは、クライアントからのリクエストをオリジンサーバーへ転送する際に、オリジンサーバーがクライアント情報を適切に把握できるよう、特定のHTTPリクエストヘッダを付与または編集します。
これにより、オリジンサーバーはDuraSite-EdgeのIPアドレスだけでなく、実際にアクセスしてきたエンドユーザーの情報を正確に把握できるようになります。
リクエストヘッダとは
HTTPリクエストに含まれる追加情報で、クライアントの識別やリクエストの詳細を伝えるために使用されます。
DuraSite-Edgeでは、オリジンサーバーが実際のクライアント情報を把握できるよう、必要なヘッダを自動的に付与します。
設定方法 #
リクエストヘッダの設定は、機能により異なります:
- X-Forwarded-For ヘッダ:
- DuraSite-Edgeが自動的に付与するため、特別な設定は不要です
- 独自ヘッダ:
- 管理画面の「URLベース詳細設定」→「ヘッダ追加・削除」から設定可能
- リクエスト内容(User-Agent、Cookieなど)に基づいてカスタムヘッダを追加できます
ヘッダタイプ | 設定方法 | 管理画面での操作 |
---|---|---|
X-Forwarded-For | 自動付与 | 設定不要 |
独自ヘッダ | 手動設定 | 管理画面から設定 |
設定項目 #
DuraSite-Edgeが付与するリクエストヘッダの詳細:
X-Forwarded-For ヘッダ #
機能:リクエストを経由したプロキシサーバー(DuraSite-Edgeを含む)の情報をオリジンへ伝えるための標準ヘッダです。
- DuraSite-Edgeは、接続元クライアントのIPアドレスをこのヘッダに追加します
- 既存のヘッダがある場合、既存の値の末尾にカンマとスペースを付けてクライアントIPを追記します
- 例:
元の値, DuraSite-Edgeに接続したクライアントIP
ユースケース #
リクエストヘッダ機能の具体的な活用シーン:
正確なアクセスログの記録・分析 #
オリジンサーバーでX-Forwarded-Forの値をログに記録することで、エンドユーザーの実際のIPに基づいたアクセス解析や統計が可能になります。
活用例:地域別アクセス解析、リピーター分析、セキュリティ監視
IPアドレスに基づくコンテンツ制御 #
IPアドレスから推定される地域に応じたコンテンツ切り替えや、特定のIPからのアクセス制限などに活用できます。
活用例:地域限定コンテンツ配信、不正アクセス防止、コンプライアンス対応
高度なキャッシュ制御 #
独自ヘッダを利用することで、デバイスタイプ別など、より細やかなキャッシュ制御が可能になります。
活用例:モバイル・PC別キャッシュ、ユーザーエージェント別最適化、A/Bテスト対応
注意事項 #
リクエストヘッダ機能をご利用いただく際の重要な注意点をご確認ください:
⚠️ 重要な注意点
- X-Forwarded-Forの信頼性:複数のプロキシを経由する場合、値が複数追加される可能性があります
- 独自ヘッダの設定:オリジンサーバーが対応していることを事前に確認してください
- パフォーマンス影響:過度なヘッダ追加はリクエストサイズを増加させる可能性があります
👉 関連ページ
リクエスト・レスポンスヘッダの詳細設定については、「レスポンスヘッダ情報」および「HTTPヘッダ制御」も併せてご確認ください。