機能概要 #
HTTPバージョン管理機能は、DuraSite-Edgeとクライアント(Webブラウザなど)間の通信で使用するHTTPプロトコルのバージョンを自動的に最適化する機能です。
DuraSite-Edgeのエッジサーバーは、クライアントとの間で主要なHTTPプロトコルバージョンでの通信をサポートし、自動的に最適なバージョンを選択します。
HTTPプロトコルバージョンとは
WebブラウザとWebサーバー間でデータを送受信するためのHTTPプロトコルの仕様バージョンです。
新しいバージョンほど高速化や効率化の機能が追加されています。
設定方法 #
HTTPバージョンの設定は、DuraSite-Edgeが自動的に行います。お客様による設定は不要です。
- HTTP/1.1とHTTP/2の両方が標準で有効になっています。
- 自動ネゴシエーション:
- クライアントと自動的に最適なHTTPバージョンを選択します。
- プロトコル選択:
- HTTPS接続時はHTTP/2、HTTP接続時はHTTP/1.1が優先されます。
- お客様が管理画面等でこれらの設定を直接変更する機能は提供されておりません。
設定項目 #
DuraSite-EdgeがサポートするHTTPプロトコルバージョンの詳細は以下の通りです:
HTTPバージョン | 特徴 | 利用条件 |
---|---|---|
HTTP/1.1 | 現在も広く利用されている標準的なバージョン | HTTP/HTTPS両方で利用可能 |
HTTP/2 | 通信の多重化、ヘッダー圧縮などの機能により高パフォーマンス | 通常HTTPS接続が必須 |
プロトコルネゴシエーション
クライアントがDuraSite-Edgeに接続する際には、クライアントとDuraSite-Edgeの間で対応しているHTTPバージョンが自動的に選択されます。
- HTTPS接続の場合:クライアントがHTTP/2に対応していれば、自動的にHTTP/2で通信が行われます
- HTTP接続の場合:通常、HTTP/1.1で通信が行われます
ユースケース #
HTTPバージョン管理機能が効果を発揮する具体的なシナリオをご紹介します:
パフォーマンス自動向上 #
WebサイトがHTTPSで公開されていれば、モダンなブラウザ(HTTP/2対応)を使用しているエンドユーザーは、特別な設定なしに自動的にHTTP/2接続の恩恵を受けられます。
適用例:画像やスクリプトなどのリソース数が多いWebサイト
クライアント互換性確保 #
HTTP/1.1も引き続きサポートしているため、HTTP/2に対応していない古いブラウザや、HTTPプロトコルのみでアクセスしてくる特定のプログラムも、問題なくコンテンツにアクセスできます。
適用例:Webクローラーや監視ツールとの互換性維持
API通信効率化 #
HTTPS上で提供されるWeb APIのエンドポイントに対しても、HTTP/2対応のクライアントからのアクセスであれば、リクエスト/レスポンスの多重化により、より効率的なデータ送受信が可能です。
適用例:多数の小さなAPIリクエストを並行処理するアプリケーション
注意事項 #
HTTPバージョン管理機能をご利用いただく際の重要な注意点をご確認ください:
⚠️ 重要な注意点
- HTTPS接続が必須:主要なWebブラウザの実装方針により、HTTP/2はHTTPS接続でのみ利用可能です
- クライアント対応状況:古いブラウザやクライアントはHTTP/2に対応していない場合があります
- 自動ネゴシエーション:プロトコルバージョンは自動選択されるため、手動での制御はできません
👉 関連ページ
暗号化通信の設定については、「SSL/TLSプロトコル設定」および「暗号化方式設定」も併せてご確認ください。