DuraSite-Edge Online Manual

3. オリジンルーティング


機能概要 #

リクエストされたURLのパスに基づき、DuraSite-Edgeがコンテンツ取得リクエストの転送先オリジンサーバーを動的に切り替える機能です。これにより、1つのFQDN内でコンテンツの種類や用途に応じて最適なサーバーへ振り分けられます。

  • デフォルト動作: 通常、リクエストは設定された単一の デフォルトオリジン へ転送されます。
  • ルーティング動作:
    • URLパスのパターン(例: /images/*, /app/*)と、そのパターンにマッチした場合の転送先オリジンサーバーを ルール として定義します。

設定方法 #

オリジンルーティングの設定は、DuraSite-Edgeの管理画面からお客様自身でルールとして設定できます。

  1. 管理画面にログインし、「URLベース詳細設定登録」にアクセスします。
  2. 「新規登録」ボタンをクリックし、新しいルールを追加します。
  3. 必要に応じて「設定追加」ボタンをクリックし、新しいルール設定欄を追加・表示させます。
  4. 詳細 (アクションの設定):
    • ルール優先度 (↑↓ボタン):
      • 複数のルールが定義されている場合に、このルールの 適用優先順位 を上下の矢印ボタンで調整します。通常、リストの上にあるルールほど優先的に評価・適用されます。
    • ルール種別 (ドロップダウン):
      • 実行するアクションの種類として、「オリジン設定」を選択します。
    • 転送先オリジン (入力フィールド1):
      • 上記のルール種別で「オリジン設定」を選択した場合に、このルールに合致したリクエストを 転送する先のオリジンサーバー を指定します。
      • プロトコル (例: https, http) を含む完全なURL形式 で入力する必要があります。(例: https://www.example.com
    • 送信Hostヘッダ (入力フィールド2):
      • このルールに合致したリクエストをオリジンサーバーへ転送する際に、HTTPリクエストに含める Host ヘッダの値を上書き指定 するためのフィールドです。
      • 入力した場合: ここに入力されたホスト名(例: www.example.com)が Host ヘッダとしてオリジンサーバーへ送信されます。
      • 空欄の場合:
  5. 設定の保存:
    • すべての設定が完了したら、「保存」ボタンをクリックしてルールを適用します。設定が反映されるまで、少し時間がかかる場合があります。

主なユースケース #

オリジンルーティングは、以下のような目的に活用できます。

  • 段階的なサーバー移行: 新サーバーへ特定パス(例: /new/*) のリクエストのみを振り分け、サービス影響を抑えながら段階的に移行を進めます。
  • コンテンツタイプ別のサーバー分散: 画像用パス (/images/*) は画像配信用サーバーへ、動画用パス (/videos/*) は動画配信用サーバーへ振り分けるなど、コンテンツ種別に特化したサーバーへルーティングし、負荷を最適化します。
  • アプリケーションごとのサーバー分離: /blog/* はブログ用サーバーへ、/shop/* はEC用サーバーへ転送するなど、同一ドメイン内の異なるアプリケーションを、それぞれ独立したオリジンサーバーで処理します。
  • 静的/動的コンテンツの分離: 静的ファイル用パス (/static/*, /assets/*) はファイル配信用サーバーやストレージへ、それ以外はアプリケーションサーバーへ振り分けることで、サイト表示速度の向上やサーバー負荷の軽減を図ります。